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【1997年7月の英誌インタビュー】「バリー・ギブのXファイル」

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「バリーのXファイル」記事より

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「空飛ぶ円盤から幽霊、謎の病気のことまで、バリー・ギブの人生はまるでソープオペラ」(イギリスの雑誌Take A Breakの1997年7月24日号より)

 

UFOの勉強をしたいんだって? そりゃまた、なぜ?

運転していて、窓の外を見たら、ビルの上空に銀色の皿の形をした物体が浮かんでいるのが見えた。きれいだったなあ、ちょうど夕陽の赤い色が映っていた。ひらひらと揺れながら浮かんでいた、落ち葉みたいに。でも知性をもって制御されているようで、しっかり実体がある感じだった。それから一瞬で消えてしまった。


最近、病気をしたとか?

不思議な病気なんだ。ときどき夜中に目がさめると頭のてっぺんから足の先まで麻痺しているの。まるで体が石になったみたい。


医者は何て?

年をとるにつれてひどくなってるんだけど、医者に説明できるようなものでもないしね。こんな感じです、と話してみると、いろいろ検査はしてくれるんだけど、結局はなんだかわからないっていわれる。ある医者には、オーストラリアで子ども時代に熱帯の蚊なんかに刺されたせいじゃないかっていわれた。


心不全を起こしたとか?

外科手術の最中に血圧が上がり始めて、あとで胸に痛みがあった。心臓専門医のところにいったら、例によっていろいろ検査されて、異常があるといわれた。で、さらに検査。

どこか悪いということはわかっているのに、どこが悪いのかわからないっていうのは、ひどい気分だった。で、いろいろ検査して、結局わからなかった。


死ぬのはこわい?

いや、こわいと思ったことはない。いつも、ぼくは長生きしないだろうな、老人になるまで生きないだろうな、と思ってきた。それでいいんだと思っている。もちろん、愛する人たちを残して行くのはいやだけど。でも死ぬことより、その先どこへ行くのか、そっちの方にずっと興味がある。


1988年に弟のアンディが亡くなった時の気持ちは?

アンディのためにもっといろいろしてやることができなくて悲しかった。でも定めみたいなものはあると思う。もしその人の命はここまで、というような定めがあるなら、それはそうなんだろう。父が亡くなった時にも同じ気持ちだった。
死のトラックがいつ角を曲がってぼくめがけて走ってくるかわからない。いつが最後の日になるかわからないから、毎日を特別な日にしようと努力をしている。


幽霊や死後の世界を信じているって本当?

Yes。妻のリンダと母がふたりともアンディの幽霊を見ている。それも同時に、違う場所で。アンディが亡くなって数ヶ月後のことだ。リンダの前に現れたアンディは、ひげをそってなくて、リンダの頬にキスして眠っていたリンダを起こしたんだ! その翌日になって母がネヴァダから電話してきて、全く同じことを話してくれた。


あなた自身は幽霊を見たことは?

11歳の時に見たことがあると思っている。マンチェスターの近くのウェスト・ディズベリーで通りを歩いていたら、前方100ヤード(1ヤードは約0.9メートル)ぐらい離れたところの門から小さな女の子が出てきた。長い白いドレスを着ていた。通りの反対側には高い塀があった。忘れられない。


何がこわい?

一番こわいことのひとつは、人に気づかれること。「ねえ、あれ、そうじゃない?」「ちがうでしょ」とか人がひそひそ言うのを聞くのがこわい。すごく自意識過剰になる。自信のなさってギブ家の特徴じゃないかと思う。弟のアンディもものすごく自信がなかった。ぜんぜん自分を信じられずにいた。


自分ではスピリチュアルな人間だと思う?

お祈りはします。ずっと教会に出入りしてきた。娘のアレクサンドラが未熟児で生まれて、生きられるかどうかわからなかったとき、車のバックミラーに小さな十字架を下げていた。6ヶ月ほど、寝ても覚めても娘のことを思っていた。ほとんど娘のことばかり。アレクサンドラが生き延びたのは奇跡だった。

(クリス・ハッチンス)

ちょうど20年前のインタビューですが、幽霊を見たり、いろいろな体験をしているスーパースターのバリーが、人中で「あ、あれ、バリー・ギブじゃない?」と言われるのが一番こわい、というのはなんだかせつない話です…。

それにしてもその白い服の女の子をバリーが幽霊だと思った理由は何なのでしょう。消えてしまったのか、状況に不審なものがあったのか。いずれにせよ、高い塀のある通りの門から出てきた白い服の女の子、というのはベルギー象徴派の絵にでもありそうな、とても心に残るイメージです。

このインタビューでもキーワードは「自信のなさ」や「劣等感」。先にも書いたように、これが才能と裏表になっているのでしょうね。死については、昨年のインタビューの中で「今は死ぬのがこわい」と発言していますが、当然の感情であろうと思います。結果的にビー・ジーズ兄弟の中でもっとも長命となったバリーに幸あれ。

{Bee Gees Days}

 

 

 

Words

アンディもぼくたちのように自分を信じることさえ出来ていたら…。

バリー・ギブ(1989年)