Bee Gees Days

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【2003年「レコード・コレクター」誌】「追悼ーモーリス・ギブ」

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決して忘れない―モーリス・ギブ
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あまりにも早過ぎた突然の死を悼んで、当時、英誌「Record Collector」に追悼記事が掲載されました。 以下に内容を簡単にまとめてご紹介します。 

バリーとロビンは今後も一緒に活動し続けそうだという情報もあるが、1月12日のモーリス・ギブの死によって、ポップス史上もっとも成功したトリオのキャリアには終止符が打たれた。

ビージーズの未曾有のキャリアを簡単にまとめたあと、記事は「仲立ち役」としてのモーリスに焦点を当てています。

 

誰が一番かをめぐって兄弟同士でライバル争いが続くなか、ビージーズのレコードのリード・ボーカリストとして作曲者として、自分が一番だと主張しがちなバリーとロビンとはちがって、性格が穏やかで競争心も薄かったモーリスは 嵐のような40年間を通じてグループをつなぐかすがい役を務め続けた。

一方、ミュージシャンとしてのモーリスについては―

楽器にかけて一番幅の広い才能を発揮したことは確かで、ギブ兄弟のイギリス・デビュー盤ともなった、ビートルズ色の強い1967年の名アルバム『Bee Gees First』ではベース、ピアノ、オルガン、メロトロン、ハープシコード、ギターを演奏。長兄バリーの鉄の意志もふたごの兄ロビンの自己中心性も持たないモーリスは、バックをつとめ、ときたまリードボーカルを披露するにとどまった(アルバム『トラファルガー』のタイトル曲、『アイディア』の「キティ・キャン」等)が、ホリーズにおけるグレアム・ナッシュのようにそのハーモニー・ボーカルは常に最高だった

60年代末の解散騒動の時期、モーリスはいろいろとグループ外の活動を行いましたが、中でも「一番面白い」と書かれているのが「1969年夏のある日、IBCスタジオで酔っ払ってしたセッション」です。

当時、モーリスはSteve KipnerとSteve GrovesのデュオTin Tinのマネージャー、プロデューサー役を務めていた。モーリスとルルの弟ビリー・ローリーのふたりも加わって、スコッチのボトルですっかりできあがった4人がレコーディングしたビートルズのパロディが「Have You Heard The Word」という曲だ。モーリスがジョン・レノンの物真似という超絶ネタを披露している。あー、おもしろかったね、と彼らは編集室の床にテープを放り出して家に帰ったのだが…。
     数カ月後、このトラックがBeaconレーベルから浮上、4人ともポリドールのアーティストだったのに、The Futとしてシングル盤がこっそり発売された。『マジカル・ミステリー・ツアー』時代のビートルズの物真似として秀逸なこの曲「Have You Heard The Word」は、その後、数々のビートルズのブートレグに収められ、なんとあまり似ているので1985年には小野洋子さんが間違ってレノンの曲として登録してしまったぐらいなのだ。

記事は次のように終わっています。

ビージーズのニュー・アルバム『This Is Where I Came In』とヒット曲を集めたコンピレーション・アルバムも成功し、ギブ兄弟には変わらぬ明るい未来が約束されていた。次回作にとりかかっていた彼らだが、去る1月9日、モーリスが激しい腹痛を訴えてマイアミで入院。3日後、モーリスは腸閉そくの緊急手術中に心不全で亡くなった。享年53歳。

     -- David Wells

≪「Record Collector」誌(2003年)より≫

参考までに「Have You Heard the Word」(Maurice Gibb with The Fut)のYouTubeリンクをご紹介しておきます。