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訳詞コーナー:『ターニング・タイド』

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「ぼくたちの船はいま…」
「ぼくたちの船はいま…」

前々回に訳詞コーナーでとりあげた『想い出を胸に』と同じく、ビージーズがバリーとモーリスの二人組だった時代に発表された1969年のアルバム『キューカンバー・キャッスル』に収められている『ターニング・タイド』。愛がこわれる瞬間を淡々と歌って、抑えた表現がどこまでもせつない余韻を残します。

ビージーズの研究サイトGibb Songsによればレコーディングされたのは1969年9月26日だということですが、実は曲自体はそれより1年早い1968年4月に書かれています。

面白いのは作者で、場合によってバリーとモーリスの作品とクレジットされたり、バリーとロビンの作品とクレジットされたりしています。けれどもそもそも書かれたのが1968年前半ですから、ロビンがこの曲の誕生に関わっていたのは大いに考えられることです。つまり『ターニング・タイド』は、アルバム『キューカンバー・キャッスル』の中でただひとつロビンが関わった(可能性がある)曲だと言えるかもしれません。歌っているのはバリーです。

 

いったい 何と言おう
君が離れていくのなら
言葉にできることなんて
きっと何もない
ただわかっている
ぼくがあまりに高くこの手を
さしのべているということが
ぼくたちは何者なんだろう
風をつかまえようとして
ぼくたちの船は
潮が変わるところに
来ているんだね

教えてくれないか
どうして気持ち 変わってしまった
気持ちは変わり
愛が続くかどうかも
もうわからない

時が流れ
ふたり メリーゴーランドに乗ったら
君はまた笑って
おどけてくれるかな
愛は消えようとしてるのに
それとも君は言うだろうか
あまりに高く
この手をさしのべ過ぎていると
ぼくたちって何者なんだろう
風に触れようとして
ぼくたちの船はいま
潮の流れが変わるところに
さしかかっているんだね

ぼくたちって何者なんだろう
風に触れようなんて
ぼくたちの船はいま
潮の流れが変わるところに
さしかかっているんだね…

この曲を聞いていると、なんとなくバリーが去っていった弟のロビンに語りかけているような気がしてしまいます。これはどうも歌の主人公が呼びかけている「君」が女性ではないように感じられるせいかもしれません。まあ、メリーゴーランドにのっておどけてみせる…っていう女性ももちろんいるでしょうが。

もともとこの曲は黒人女性シンガー、P.P.アーノルドを念頭に書かれた曲だということです。つまり本来は女性が歌うラブソングなのかもしれません。するとこの「君」はやはり男性のイメージなのでしょう。それがちょっと不思議な印象を生むのでしょうね。

けれども兄弟そろっての夢だった「ビージーズ」がこの段階でまさに潮の流れが変わるところにさしかかっていたこと、それぞれが新しい飛躍を求めてさらなる高みに手を伸べていた時期だったこと等々を思うと、この曲はこの時期のビージーズを象徴しているように思えてきます。

英語の歌詞はこちら。この曲を含むアルバム『キューカンバー・キャッスル』は佳曲ぞろいの名盤ですが、残念ながら現在は廃盤です。

コメントはどびん本舗へお願いします。

 

Words

別にロビンの鼻は大きくないよ。大きくしてやってもいいけど。

モーリス・ギブ