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ロニー・スペクター、「傷心の日々」を語る

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ニューアルバムについて語るロニー・スペクターのインタビュー 

既報の通り、元ロネッツのロニー・スペクターの新アルバム『English Heart 』が発売中ですが、そのロニーが、アルバムについて、ロネッツ時代の華やかな思い出について等々語ったインタビューを、Bee Geesの曲「How Can You Mend A Broken Heart」に関する部分を中心にご紹介します。

何しろロックンロールの”元祖バッド・ガール”と呼ばれ、個性的なボーカルやファッションで一世を風靡し、ビートルズやストーンズ、デイヴィッド・ボウイといった面々をその魅力で虜にしたといわれるロニーですから、話題にのぼる当時のエピソードも豪華絢爛。ロネッツのイギリス公演では空港に出迎えのファンが詰めかけ、「イギリスのファンの愛情に応えるために」このアルバムが構想されたとのこと。そのイギリス公演では当時売り出し中だったローリング・ストーンズが前座をつとめたとか、ジョン・レノンがカーナビー・ストリートを案内して、ジョージ・ハリソンと一緒に有名なクラブに連れていってくれたとか、朝までみんなで歌いあかしたあと、ジョージの家に遊びに行ったら食べるものが缶詰ぐらいしかなかったので、朝食はみんなで外に食べに行ったとか! 話の内容もさることながら、その話しぶりに変わらぬ魅力的な人柄が感じられます。

どの曲も愛情と思い入れを持って選ばれたようですが、4分50秒あたりで、「この中で好きな曲はありますか?」という質問に対し、ロニーは(ビージーズの)「傷心の日々(How Can You Mend A Broken Heart)」だ、と即答しています。「あの曲はわたしの人生そのものだもの」と。

大ヒットを飛ばし、大好きな音楽に生きていたロニーは、ロネッツをスターにしたフィル・スペクターと結婚します。「そしてステージに立つことも、外出することさえ許されなくなって、心が張り裂けてしまった」、これはわたしの歌なの、とロニーは語ります。「17歳の若さでフィルと出会って、まだ人を愛するということがどういうことなのかも知らなかった」と。(ちなみにロニーと別れた後、フィル・スペクターはつきあっていた女性を殺害した罪で、現在、服役中です)

ビージーズの歌の中ではもっとも「自伝的要素」が強い歌のひとつともいわれるこの歌を、ロニーは自分の人生の痛みにひきつけて歌いこなしています。

Popmattersのレコード・レビューは、この「傷心の日々」をアルバム中のベストトラックに挙げています。

おそらくそのためだろう、アルバムの最後を飾るベストトラックは、またアルバム中でもっとも悲しい曲でもある(そしてまた、ブリティッシュ・インヴェイジョンに属さない唯一の曲でもある)。スペクターはビージーズの「傷心の日々」を不器用に歌ってみせる。この場合、「不器用に」というのは褒め言葉だ。この歌の語り手は愛によって傷つきはてた人間である。「若かったあのころ、生きることは…」と歌い出すとき、ロニーの震えを帯びた声には過ぎた歳月の重み(「過ぎた日々のはるかな思い出よ」)が刻まれている。オルガンの伴奏がゴスペルを思わせ、まるで歌い手はもう一度愛する力を取り戻させてくれと祈りをささげているように聞こえる。ビージーズのオリジナルは、タイトで表現力豊かなボーカルハーモニーに、ロネッツとフィル・スペクターのきらびやかな「ウォール・オブ・サウンド」プロダクションの影響が感じられる。この曲はアル・グリーンのソウルフルなカバーも有名だ。スタジオにおけるウィリー・ミッチェルの優れた技術力とグリーンの卓越した歌唱で、非の打ちどころがないバージョンである。だが、愛の苦しみを知ったものとして歌うロニーのバージョンは、この曲を大地に引き戻す。完璧ではないかもしれないが、より正直でリアルだ。これはこのアルバムのすべての曲について言えることでもある。

個人的にとても好きなレビューです。まるでビージーズの魅力について語っているようにも感じられて。彼らの魅力は、美しいメロディや卓越したハーモ ニーにあると言われますが、それはあくまで「外側」であり、その奥底にあって輝き続けているのは、ビージーズが常に「正直でリアル」であり続けたという、そのことではないかと思っています。

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Words

ステージでは弟たちが隣にいると感じます…まだここにいると感じるんです。一番上のぼくがまだ生きているなんて信じられない。

 バリー・ギブ