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バリー・ギブもプロデュースしたPPアーノルドの幻のアルバム『ターニング・タイド』が10月に発売

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udiscovermusic.comの記事より

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バリーが1969年にプロデュースに参加したPPアーノルドの幻のアルバムが今秋に発売を予定されています。

PPアーノルドはアメリカ生れのソウル・シンガー。イギリスでキャリアを築き、ビー・ジーズのアルバム『キューカンバー・キャッスル』に入っている「ベリー・ミー・ダウン・バイ・ザ・リヴァー」のバックにも参加しています。当時、バリーが彼女の結婚式に出席した写真が音楽雑誌をにぎわせたりしていましたよね。彼女は最近ではポール・ウェラーの新譜にも参加して話題になりました。

udiscovermusic.com(オンライン版2017年7月17日付)が報じたところによれば、バリーがプロデュースに参加した彼女の幻のアルバム、その名も『ターニング・タイド』は10月発売予定です。『ターニング・タイド』はバリーが(一説によればバリーとロビンが)1968年に書いた美しいバラードで、これもアルバム『キューカンバー・キャッスル』に収められています。今年の2月にピアース・モーガンのトークショーに出演した際に、バリーが(放送はされませんでしたが)ライヴの弾き語りでこの曲を披露したのも記憶に新しいところです。バリーは、この曲はリンダ夫人のために書いたとも発言しており、思い出深い曲なのでしょう。

以下に記事の内容を簡単にまとめてご紹介します。

 

アメリカ生れのソウル・ヴォーカリスト、PPアーノルドの、バリー・ギブとエリック・クラプトンがプロデュースした曲を収めた幻のアルバム『ターニング・タイド』が、10月6日にKundalini Musicから発売される。60年代末から70年代初頭にかけてレコーディングされたこのアルバムには、やがてデレク&ドミノスのメンバーとなる顔ぶれが参加、ジャガー/リチャード、スティーヴ・ウィンウッド等の曲が入っている。アルバム発売と同時に、自伝『The First Cut Is the Deepest』(訳注:ロッド・スチュアート等のバージョンでも知られる、キャット・スティーヴンスのこのせつないラヴ・ソングは、60年代のPPアーノルドを代表するヒットのひとつ)がセイント・ジェームズ社から発売され、英国ツアーも行われる。

ロサンジェルス生れのPPアーノルドは、アイクとティナ・ターナーのバックとしてイギリスに渡ったのがきっかけで、ミック・ジャガーの推薦でアンドルー・オールダムのイミディエイト・レーベルと契約。「ファースト・カット・イズ・ザ・ディーペスト」「エンジェル・オブ・ザ・モーニング」などのヒットでアーティストとしての地位を確立した。

今回発売されるソロ・アルバム関連の仕事は1968年ごろ、イミディエイト・レーベルの終焉後に開始された。PPアーノルドのマネージャーだったロバート・スティグウッドのパーソナル・アシスタント、故ジム・モリスが、ビー・ジーズのバリー・ギブにPPアーノルドを紹介。バリー自身がすでにアーノルドのファンだったこともあって、アルバム作りの話が進んだ。

「バリーと仕事ができるなんて、本当に嬉しかった。わたし、ビー・ジーズの大ファンで、2枚目のアルバムKafuntaで『ラヴ・サムバディ』を歌っていたんです。時間をかけてリハーサルをして曲を覚え、IBCスタジオに入ってレコーディングを始めたときにはとても嬉しかったです」

バリーと組んでレコーディングされた曲は全部で10曲だが、そのうちの8曲までが今回発売されるアルバムに入っている。アレンジは当時ビー・ジーズやジーン・ヴィンセントの仕事をしていたビル・シェパード。この8曲には、バリーが書いた「Born」、タイトルトラックの「ターニング・タイド」、バリーとモーリスの共作「ベリー・ミー・ダウン・バイ・ザ・リヴァー」の他、「Spinning Wheel」「You Made Me So Very Happy」等のカバーも含まれる。

しかしキャリアの急成長期にあったビー・ジーズは多忙を極め、バリーとのセッションは中断してしまった。そこでスティグウッドはアーノルドをクラプトンと組ませた。アーノルドはブラインド・フェイス後のクラプトンのデラニー・ボニー&フレンズの前座をつとめることになる。当時のリズム・セクションに参加していたのがその後イエスのギタリストとして知られるようになるスティーヴ・ハウとアシュトン・ガードナー&ダイクだ。

アーノルドの歌唱力にほれ込んだクラプトンは、スティグウッドのアイディアに喜んで従い、プロデューサーとしてバリー・ギブの後釜に入って、セッションを仕上げた。デレク&ドミノスの前身にあたるデラニー&ボニーのツアー・バンドも、リタ・クーリッジやドリス・トロイとともにこの新セッションに参加した。
 
この時にレコーディングされた楽曲は、ストーンズの「You Can’t Always Get What You Want」、トラフィックの「Medicated Goo」(ウィンウッドとジミー・ミラー作)、ヴァン・モリソンの「Brand New Day」で、プロデュースはすべてクラプトン。「If This Were My World」と「Children Of The Last War」は当時すでにエルトン・ジョンのバンドのメンバーだったギタリストのカレブ・クエイ作(アーノルドもコ・プロデュースに参加)。

残念ながら、こうした錚々たるメンバーの参加にもかかわらず、このアルバムは日の目を見ずに来た。アーノルド自身は長年、正式なリリースを希望していたのだが。それがようやくこのたび、アーノルドの現在のマネージャーであるサリー・クラドックとプロデューサー・エグゼクティヴであるビル・レヴェンソンの努力が実って、権利関係がようやくクリアされ、発表の運びとなった。

今回の発売にあたってミキシングはスティーヴ・クラドックが担当。長年の友人/仕事仲間であるポール・ウェラーも、自らのブラック・バーン・スタジオの使用とエンジニアであるチャールズ・リースの協力を快諾した。 

「今回の曲は、どれもイミディエイト時代後のわたし自身の成長と苦闘の記録です。長い不遇の時代を超えて、ソロ・アーティストとして生き残るために戦ってきたの。思い出の中から蘇って、いま一度こうして発表できるなんて本当に嬉しいです」と、アーノルドはコメントしている。

どうしてこれだけの顔ぶれを集めたソロアルバムが長いあいだお蔵入りだったかというと、「権利関係がようやくクリアされ」という部分から推理するに、どうも関係者がその後みんな大物になってしまったことがかえって仇になって、権利が錯綜してしまったのかもしれませんね。

続いて、albumism.com(2017年7月20日付)に完全なトラックリストが発表されました。以下の通りです。(赤字がビー・ジーズ関連)

1.“Medicated Goo” [Written by Steve Winwood/Jimmy Miller and Produced by Eric Clapton]
2.    “Born” [Written and Produced by Barry Gibb]
3.   “If This Were My World” [Written and Produced by Caleb Quaye and PP Arnold]
4.    “High And Windy Mountain” [Written and Produced by Barry Gibb]
5.   “Spinning Wheel” [Written by David Clayton Thomas and Produced By Barry Gibb]
6.   “Bury Me Down By the River” [Written by Barry and Maurice Gibb and Produced by Barry Gibb]
 7.  “Children of The Last War” [Written and Produced by Caleb Quaye and PP Arnold]
8.    “Brand New Day” [Written by Van Morrison and Produced by Eric Clapton]
9.    “The Turning Tide” [Written and Produced By Barry Gibb]
10.   “You’ve Made Me So Very Happy” [Written by Brenda Holloway, Patrice Holloway, Frank Wilson & Barry Gordy and Produced by Barry Gibb]
11.    “Give a Hand Take a Hand” [Written and Produced by Barry Gibb]
12.   “Happiness” [Written and Produced by Barry Gibb]
13.   “You Can’t Always Get What You Want” [Written by Mick Jagger/Keith Richards and Produced by Eric Clapton]

クラプトンがプロデュースした曲とバリーが手がけた曲がどう違うかにもちょっと興味がありますが、プロデューサーとしても知られるバリーが自分以外の人が書いた曲を手がけた例は意外と少ないと思うので、たとえば「スピニング・ホイール」をバリーとPPアーノルドがどう料理しているかなどにも興味が持たれますね。

ところでクンダリーニ・レーベルというと日本ではどこから出るのだろうか?

{Bee Gees Days}